HOME > レジメン解説 > 乳がん > CEF療法 > Basic
2022.12.6

CEF療法

監修京都桂病院 薬剤科 係長 岩根 裕紀 先生
適応 乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)
投与の詳細 1コース21日間(4~6コース実施)
【投与の順序】
【減量基準】

本レジメンについて

  • ●乳がん術前療法、術後補助療法における標準療法の1つである。
  • ●乳がん術後補助療法として実施したFASG05試験1)において、CEF療法の5年DFS 66.3%、5年OS 77.4%と報告されている。
  • ●エピルビシンの累積投与量が900mg/m2を超えていないか、また、超えていなくてもアンスラサイクリン系抗がん薬の治療歴がないかを確認する。
1) French Adjuvant Study Group.: J Clin Oncol. 2001; 19(3): 602-11.

副作用の特徴

  • ●悪心・嘔吐の発現リスクが高いので高度催吐性リスクの抗がん薬に対する制吐療法を実施する。
  • ●脱毛がほぼ必ず起きるので、脱毛し始める時期を伝え、治療終了後には髪が生えてくることも伝える。脱毛前に髪を短くカットしたり、ウイッグを準備するなど心理面を含めたサポートが必要である。また、シャンプーやブラッシング時に頭皮を傷つけないようなケアを指導する。
  • ●シクロホスファミドによる出血性膀胱炎を予防するために、こまめな水分補給と排尿を指導する。
  • ●エピルビシンによる血管痛に対しては、ホットパックで血管を温めるなどの対策を行う。また、起壊死性抗がん薬のため、血管外漏出に注意する。血管外漏出時には デクスラゾキサンの使用を検討する。
  • ●エピルビシンにより投与後数回は尿が赤色になることを伝える。
【副作用の出やすい時期と相対的頻度のイメージ図】