2025.01.28
ILd療法

適応 | 再発・難治性多発性骨髄腫 |
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投与の詳細 | 1コース28日間 |

イキサゾミブの開始用量は、再発・難治は4mg/body、維持療法は3mg/bodyである。
- ●再発・難治性の多発性骨髄腫に対して選択肢となる治療法である。
- ●再発・難治性の多発性骨髄腫患者を対象に、ILd療法とLd(レナリドミド+デキサメタゾン)療法を比較したTOURMALINE-MM1試験において、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は、ILd療法継続群20.6カ月、Ld療法群14.7カ月と有意差が報告されている(ハザード比0.74、95%信頼区間 0.59-0.94、p=0.01、Cox比例ハザードモデル、log-rank検定)1)。また、副次評価項目である全生存期間(OS)中央値は、それぞれ53.6カ月、51.6カ月と有意差は認められなかった(ハザード比0.939、95%信頼区間 0.784-1.125、p=0.495、Cox比例ハザードモデル、log-rank検定)2)。
1) Moreau P, et al.: N Engl J Med. 2016; 374(17): 1621-34.
2) Richardson PG, et al.: J Clin Oncol. 2021; 39(22): 2430-42.
2) Richardson PG, et al.: J Clin Oncol. 2021; 39(22): 2430-42.
- ●血小板減少の頻度が多いレジメンである。血小板数30,000mm3/以上に回復してから投与を開始する。
- ●レナリドミドは催奇形性を有する可能性があるため、医療関係者、患者とその家族が適正管理手順を必ず遵守する。
- ●血栓塞栓症のリスク評価を行い、必要に応じて抗血栓薬の投与を検討する。静脈血栓症のリスク因子としては、長期臥床、脱水、心不全、静脈血栓症の既往など、動脈血栓症のリスク因子としては、糖尿病、高脂血症、高血圧、高尿酸血症などが考えられている。
- ●アナフィラキシー、血管浮腫等の過敏症、Stevens-Johnson症候群、中毒性表皮壊死症(TEN)があらわれることがあるので、注意が必要である。
- ●腫瘍崩壊症候群の予防のため、治療開始前にリスク評価と適切な予防措置を行う。
- ●B型肝炎ウイルス再活性化の予防のため、治療開始前にB型肝炎ウイルス感染のスクリーニングおよび適切な予防措置を行う。
- ●ステロイドによる高血糖が生じる可能性があるため、糖尿病・耐糖能異常を合併している場合は、速効型インスリンなどによる高血糖対策を検討する。また、ステロイドによる他の副作用にも注意する。
【副作用の出やすい時期と相対的頻度のイメージ図】

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