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2022.09.26

パニツムマブ単剤療法

監修がん研究会有明病院 薬剤部 清水 久範 先生
適応 KRAS遺伝子野生型の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌
投与の詳細 1コース14日間

本レジメンについて

  • ●KRAS野生型の進行・再発大腸がんにおいて、主に3次治療に用いられる。KRAS遺伝子野生型で有効性が認められているため、KRAS遺伝子変異の有無を確認する。
  • ●5-FU、CPT-11、L-OHP投与歴のある進行・再発大腸がんを対象とした20020408試験1, 2)において、 KRAS野生型症例のPFS中央値は12.3週(best supportive care[BSC]群 7.3週、ハザード比 0.45、95%信頼区間 0.34-0.59、p<0.001、Cox比例ハザードモデル、層別long-rank検定)、MSTは8.1カ月(BSC群 7.6カ月、ハザード比 0.99、95%信頼区間 0.75-1.29、Cox比例ハザードモデル)と報告されている(KRAS変異型症例は、PFS中央値 7.4週(BSC群 7.3週、ハザード比 0.99、95%信頼区間 0.73-1.36、Cox比例ハザードモデル)、MST 4.9カ月(BSC群 4.4カ月、ハザード比 1.02、95%信頼区間 0.75-1.39、Cox比例ハザードモデル))。
1) Van Cutsem E, et al.: J Clin Oncol. 2007; 25(13): 1658-64.
2) Amado RG, et al.: J Clin Oncol. 2008; 26(10): 1626-34.

副作用の特徴

  • ●約9割の症例に皮膚障害が認められるが、皮膚障害が強く発現した症例において高い有効性を示すことが報告されている。そのため、皮膚障害に対して適切な処置を行い、パニツムマブの投与を継続することが望まれる。
  • ●まれに間質性肺炎が発現することがあるので、乾性咳嗽、呼吸困難などの症状がないか、注意深く観察する。
【副作用の出やすい時期と相対的頻度のイメージ図】