2022.10.25
ビノレルビン単剤療法
聖路加国際病院 薬剤部 臨床薬剤室 高山 慎司 先生
適応 | 手術不能 又は 再発乳癌 |
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投与の詳細 | 1コース21日間 |
- ●アントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤による化学療法後の増悪・再発例に限定されているため、治療歴を確認すること。
- ●本邦における50名の再発・転移乳癌患者を対象とした後期第Ⅱ相試験1) において、奏効率20.0%、無増悪期間(TTP)中央値115日と報告されている。
- ●67名の再発・転移乳癌患者に対する、2次治療以降のレジメンとして使用した第Ⅱ相試験2) において、奏効率36%、TTP中央値は18週と報告されている。
1) Toi M, et al.: Jpn J Clin Oncol. 2005; 35(6): 310-5.
2) Gasparini G, et al.: J Clin Oncol. 1994; 12(10): 2094-101.
2) Gasparini G, et al.: J Clin Oncol. 1994; 12(10): 2094-101.
- ●本剤は血液毒性が強く出現する傾向がある。白血球減少の全Gradeでは92%(Grade3/4 では62%)、好中球減少94%(同74%)、ヘモグロビン減少76%(同10%)となっている。
- ●非血液毒性においては、Grade3/4 の頻度は低いが、全Grade では、疲労(無気力、倦怠感、無力症)72%、嘔気64%、嘔吐40%、食欲不振62%、下痢30%などの頻度でみられている。
参考文献: Toi M et al.: Jpn J Clin Oncol 2005; 35(6): 310-5.